シロアリ駆除に最適な時期と施工にかかる期間
効果の高い時期を紹介

シロアリ駆除に最適な時期と施工にかかる期間 暮らしのお困りごと
住んでいる家でシロアリ被害を見つけてしまい、駆除を検討しているけれども、「なにをどうしたらいいのかわからない」とお悩みではありませんか?
実は、シロアリ駆除にはシロアリの種類や駆除の方法によって、最適なタイミングがあります。特にDIYなど自分で駆除を行うときは、時期やタイミングに注意することで、シロアリ駆除の失敗が減り、効率もよくなります。
ここでは、シロアリ駆除に最適な時期や駆除の種類、駆除にかかる費用についてご紹介していきます。

シロアリ駆除に最適な時期

シロアリ駆除に最適な時期イメージ

シロアリ駆除のタイミングを考えるにあたって重要なポイントは、3つあります。
  1. シロアリが活発になる季節を理解すること
  2. 駆除方法に応じて最適な時期を知ること
  3. 予防剤の効果がどれくらい続くのかを知ること
これら3点について、それぞれ見ていきましょう。

シロアリが活発になる季節

日本に生息しているシロアリは主に「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」それから「アメリカカンザイシロアリ」の3種類です。それぞれ活動時期は異なっていますが、現代は暖房設備の整った住居がほとんどなので、一年を通して活動している可能性があることには注意しておきましょう。

ヤマトシロアリ

寒さに強い種類で、日本で広範囲に生息しているタイプです。巣内には2~3万の個体が繁殖します。他のシロアリと比較すると被害を与えていくスピードは比較的遅いほうですが、湿った畳や本、ダンボールなども食い荒らす傾向があります。
水を運べないため湿った木材や廃材、支柱に生息する傾向があり、土台や柱の下部、お風呂場や洗面所の被害が多いのが特徴。ヤマトシロアリが主に活動する時期は、4~5月頃にかけてです。

イエシロアリ

低温では生きられないため、太平洋側の温暖な地域に広く生息している傾向があります。食害のスピードがとても速く、世界的にも被害の広がり方が激しいことで有名です。巣の中の個体数は100万匹にも達し、水も運べるため、乾いた場所でも被害を広げていきます。この種類が活発になるのは、6~8月頃です。

アメリカカンザイシロアリ

アメリカの外来種です。千葉、東京のみならず広島、鹿児島などでも発見されており、今後は日本全体に被害が広がっていく可能性があるタイプです。土の中で住むことはせず、乾いた木材を加害する習性があります。巣の中に繁殖する個体数こそ少ないものの、体長がとても大きいため被害が広がるスピードは他のシロアリと変わりません。湿気が多くなる6~10月頃が、最も活発になる時期です。

シロアリの種類イメージ

駆除の方法による時期の違い

シロアリ駆除の方法は主に3つあります。それぞれ最適な時期が異なりますので、注意しましょう。

木部処理剤を使用する方法

木材の表面に処理剤をノズルで吹き付けていく、現在最も主流になっている方法です。被害の状況によっては吹き付けるだけではなく、薬剤を材木の中に注入してシロアリを駆除していくこともあります。もちろんシロアリが繁殖しやすい時期が最適ですが、この方法は直接的に駆除を行っていくため、あまり季節には関係なく効果を発揮します。次に紹介する土壌処理とセットで行うことで更に万全の効果を発揮します。

土壌処理剤を使用する方法

これは土壌やコンクリートに薬剤を吹きかけていく駆除方法です。地中から建物に侵入してくるシロアリをブロックする、どちらかというと予防処理に近い方法です。したがって、時期はいつでも問題ありません。まだ侵入していないシロアリに対して効果がある方法なので、被害がすでに広がっている場合は木部処理剤と同じタイミングで行います。

ベイト剤を使用する方法

ベイト剤とは、薬剤入りのエサ(毒エサ)のことで、それを地中に埋めてシロアリに食べさせ、巣を一掃していく方法です。薬剤を直接巣やシロアリに作用させて駆除する方法ではないので、シロアリの活動時期にしっかり合わせることで、効果が発揮されます。シロアリの種類にもよりますが、暖かい時期の4~10月頃が、効果が高いです。

予防剤の効果が切れるタイミング

シロアリ駆除業者なら、作業を終えれば、その後再発が起こらないように予防措置もしっかり行ってくれます。とはいえその予防剤は、時間とともに分解され、自然に返っていき、徐々に効果が薄まっていきます。
最近の駆除業者の多くは、再発に対する保証を「5年間」と定めているところが多いです。その点から考えて、駆除を行ってから再び点検やチェックを行うのは、5年後が適当なタイミングと言えます(かつては10~20年くらい効果が続く薬剤も使われていましたが、あまりにも強力な薬剤は人体にも影響を及ぼす可能性があるため5年程度が最長となっています)。

シロアリ駆除の施工にかかる期間

シロアリ駆除の施工にかかる期間イメージ

続いて、シロアリ駆除の施工にかかる時間や、効果が出る時間についてご説明します。こちらも駆除の工法によって異なります。主流の「ベイト工法」と「バリア工法」のそれぞれについて、施工時間と根絶までにかかる期間を見ていきましょう。

ベイト工法

薬剤を地中に埋めて毒エサを食べさせる「ベイト工法」は、施工は半日~1日程度で完了します。建物の構造や広さによっては2日かかるようなケースもありますが、15坪で2時間程度、20坪で3時間程度です。
ただし、ベイト工法で重要になるのは効果が出るまでの時間が長いことです。直接シロアリを駆除するのではなく、毒エサを食べさせる間接的な方法であるため、巣の根絶までには、1~3ヶ月程度かかることを押さえておきましょう。

バリア工法

薬剤を散布し、直接的に駆除を行っていく「バリア工法」の場合は、施工にかかる時間はベイト工法よりも長くなります。基本的に1日以内で終わりますが、15坪でだいたい5時間くらい、20坪で7時間くらいです。

シロアリ被害が出たらすぐに駆除!

シロアリを見つけたり、そのフンを確認したりしたら、それ以上被害を広げないために一刻も早く手を打つことが大切です。シロアリの被害が一度出たらその後自然と解決することはまずありません。被害が広がる一方となり、時間が経てば経つほど駆除や住まいの修繕が大変になります。
一時的にシロアリがいなくなっても、目に見えない場所に繁殖を続けている可能性も高く、安心できません。気付いたときには何万匹という数になっていることはよくありますので、最低限、無料点検サービスを行ってくれる業者に依頼することを考えましょう。

シロアリ駆除・対策にかかる費用

シロアリ駆除・対策にかかる費用イメージ

シロアリの駆除をしたことがない人にとっては、駆除にどれくらいの料金がかかるのか、見当がつかないのではないでしょうか。
ここでは、駆除、予防、点検、それぞれにどれくらいの費用がかかるかをご説明します。

シロアリ駆除

現在はバリア工法による直接的な駆除が主流です。業者によって料金が変わるのはもちろん、建物の構造や被害状況によっても金額が変わってきますが、料金相場としては、一坪あたり3,000~5,000円ぐらいが相場と言えるでしょう。また、料金を確認するときは、それが坪単価なのか平米単価なのかについてもよく気を付けるようにしておきましょう。

シロアリ予防

予防として毒エサを設置するベイト工法が使われます。ベイト工法は、バリア工法よりも高くなる傾向があります。一坪あたり4,000~6,000円程度が相場です。

定期点検

定期点検は実際に駆除を行わず、シロアリの被害があるかどうかをチェックします。業者のサービスとして無料で行っているところも多いですが、適当な点検口がなく、床下に入る工事などが必要になるケースもあり、そのようなときは30,000~50,000円ほどの工事費用がかかります。

まとめ

今回は、シロアリ駆除を依頼する最適な時期やタイミング、施工時間、費用についてご説明しました。
シロアリは、一度発見したら、自然といなくなることはありません。早めに業者に相談することを検討しましょう。
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